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トリグリセリド

略称

TG

別名

中性脂肪,トリグリセライド,トリアシルグリセロール

項目名称

トリグリセリド

臨床的意義

基準値・異常値

基準値 150mg/dl未満
高値
  • 一次性:高カイロミクロン血症,broad-β病,LPL(リポ蛋白リパーゼ)欠損症,HTGL(肝性トリグリセリドリパーゼ)欠損症
  • 二次性:糖尿病,肥満,動脈硬化,痛風,甲状腺機能低下症,Cushing症候群,先端巨大症,閉塞性黄疸,急性・慢性膵炎,ネフローゼ症候群,LCAT(レシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ)欠損症

Critical/Panic value
【1,000mg/dl以上】
急性膵炎を発症する危険がある.特に臨床所見を認める場合は,膵関連酵素(リパーゼ,アミラーゼ,エラスターゼ1など),CRPなどの測定や腹部エコー,CTなどの画像検査を実施し,早期の診断,治療が必要である.


次に必要な検査

  • 他の血清脂質値の測定,リポ蛋白分画,アポリポ蛋白値,リポ蛋白リパーゼなどの測定.
  • 黄色腫,膵炎や腹痛発作の既往,冠動脈疾患などの有無と家系調査.
低値
  • 一次性:無β-リポ蛋白血症(Bassen-Kornzweig症候群),低β-リポ蛋白血症
  • 二次性:甲状腺機能亢進症,Addison病,下垂体機能低下症,肝硬変,吸収不良症候群,悪液質
予想外の値が認められたとき
  • 食事や飲酒の影響を強く受けるので,前処置を厳格に行い,再検査をする.

出典:「最新 臨床検査項目辞典」監修:櫻林郁之介・熊坂一成
©Ishiyaku Publishers,Inc.,2008.
無断転載を禁止します

「最新 臨床検査項目辞典」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受け、当社が転載しているものです。
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JCCLS共用基準範囲

基準範囲

M 40~234mg/dL,F 30~117mg/dL


JCCLS(日本臨床検査標準協議会)が健常者の大規模調査データをもとに、日本国内で共通に利用可能な基準範囲として設定したもので、日本医師会をはじめとする関連団体の賛同を得て公表された基準範囲です.

製品情報

添付文書記載の測定結果
の判定法

参考正常値 50~130mg/dL
高トリグリセライド血症診断基準値*2 空腹時 150mg/dL以上


*福井 巌,久城英人,高野圭以:日本臨牀(秋季臨時増刊号),40,264-276(1982).

*2動脈硬化性疾患診療ガイドライン2002年版,5-7(日本動脈硬化学会)(2002).

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