PRM
項目名称
プリミドン
臨床的意義
- 薬理効果は脳内濃度に依存し,その濃度は血中濃度と平衡関係にあるため,血中濃度測定は重要である.
- 一般的に,血中薬物濃度を測定することの臨床的意義は以下のとおりである.
①薬物の効果を直接評価しにくい予防的投与などにおける効果判定が可能になる.
②過量投与や薬物相互作用による中毒・副作用の防止・回避が可能になる.
③肝臓や腎臓などに障害がある患者の場合,血中薬物濃度を指標に,個々の患者の病態に合わせた至適投与量設定が可能になる.
④患児や高齢患者で投与量を決めにくい薬物の場合,血中薬物濃度を指標に,個々の患者に合わせた至適投与量設定が可能になる.
⑤薬物併用による薬物-薬物間相互作用の評価が可能となる.
⑥患者が服薬指示を守っていない,または誤薬の疑いがあるときのチェックが可能となる. - プリミドンは肝臓で代謝され,フェノバルビタールを生ずるため同時にフェノバルビタールの測定が望ましい.
適応症
- てんかんの痙攣発作(強直間代発作,焦点発作),精神運動発作,小型運動発作
基準値・異常値
有効治療濃度 | 5~12μg/ml |
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副作用 |
〈濃度依存性〉
〈濃度非依存性〉
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予想外の値が認められたとき |
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出典:「最新 臨床検査項目辞典」監修:櫻林郁之介・熊坂一成
©Ishiyaku Publishers,Inc.,2008.
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製品情報
エミット プリミドンアッセイ
添付文書記載の |
<参照治療域> 本品は血清又は血漿中に含まれるプリミドン濃度2.5~20μg/mLを正確に測定します.血清プリミドン濃度5~12μg/mLで、大多数の患者は十分な治療の効果が得られます.プリミドン濃度が15μg/mLを超える場合は、通常副作用を示します.* <測定結果の判定> ・ 測定結果は機器により自動的に計算されます.結果を再計算する必要はありません. <判定上の注意> 高濃度検体を希釈する場合は、適切な希釈液(エミットAEDキャリブレータ0)の使用、希釈の正確さ、薬剤代謝物への特異性が測定結果の正確性に影響します. * Saunders GH and Penry JK: Phenobarbital/Primidone: Therapeutic use and serum concentration monitoring, in Taylor WJ and Finn AL (eds.): Individualizing Drug Therapy: Practical Applications of Drug Monitoring, vol.2. Gross, Townsend, Frank, Ink., New York, 1981, pp.49-62. |
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