IgM
マクログロブリン
項目名称
免疫グロブリンM
臨床的意義
- 抗原刺激により最初に産生されるIgで,感染が成立するとB細胞表面Igを介して伝達され,まずIgMが産生される.慢性化するにつれてIgG,IgAが増加し,IgMは数週間で消失する.
- 高IgM症候群は,CD40リガンドの点突然変異によることが明らかにされている.B細胞上のCD40にヘルパーT細胞上のCD40リガンドが結合すると,B細胞の増殖とIgの産生が誘導される.Igのクラススイッチングにも重要である.
- 本検査は,各種免疫不全症,感染症,腫瘍,自己免疫疾患などのモニタリングとして,通常IgG,IgA,IgMの三者を同時に測定することが多い.また,蛋白分画でM蛋白が疑われるとき,血漿蛋白濃度が低値のとき,IgM型骨髄腫などの経過観察として用いられる.
- 低下の場合,小児の場合は原発性免疫不全を疑うが,疾患をもつ場合は続発性の免疫不全を考える.
基準値・異常値
基準値 | 35~220mg/dl |
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高値 |
次に必要な検査IgG,IgAを同時に測定し,M蛋白を疑う場合,免疫電気泳動などを依頼する. |
低値 |
次に必要な検査IgG,IgAを同時に測定し,M蛋白を疑う場合,免疫電気泳動などを依頼する. |
予想外の値が認められたとき |
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出典:「最新 臨床検査項目辞典」監修:櫻林郁之介・熊坂一成
©Ishiyaku Publishers,Inc.,2008.
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JCCLS共用基準範囲
基準範囲 |
M 33~183mg/dL,F 50~269mg/dL JCCLS(日本臨床検査標準協議会)が健常者の大規模調査データをもとに、日本国内で共通に利用可能な基準範囲として設定したもので、日本医師会をはじめとする関連団体の賛同を得て公表された基準範囲です. |
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製品情報
オートワコー IgM・N
添付文書記載の |
参考正常値* 35~220mg/dL *血清蛋白基準範囲設定プロジェクトチーム:臨床病理,特集101号,207-209(1996). <判定上の注意> |
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