IgG
項目名称
免疫グロブリンG
臨床的意義
- IgGの異常低値には,幼少時より易感染を繰り返す先天的な免疫グロブリン産生不全と,他疾患に続発するもの,放射線や薬剤によるもの,あるいは体外への喪失によるものもある.
- 免疫グロブリン産生細胞の腫瘍性増殖は単クローン性であり,多発性骨髄腫においては,M蛋白以外の免疫グロブリンは産生が抑制され低値を示す.
- IgGの増加は抗原刺激の持続(慢性感染),免疫システムの異常活性化や低栄養を代償することなどによる.
- 各種免疫不全症,感染症,腫瘍,自己免疫疾患などのモニタリングとして,通常IgG,IgA,IgMの三者を同時に測定することが多い.
- また本検査は,蛋白分画でM蛋白が疑われるとき,血漿蛋白濃度が低値のとき,IgG型多発性骨髄腫などの経過観察に用いられる.
基準値・異常値
基準値 | 870~1,700mg/dl |
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高値 |
次に必要な検査IgA,IgMを同時に測定する.またM蛋白を疑う場合は免疫電気泳動を依頼する. |
低値 | Bruton型無γ-グロブリン血症,低γ-グロブリン血症,重症免疫不全症,IgG型以外の多発性骨髄腫,ネフローゼ症候群,蛋白漏出性胃腸症次に必要な検査IgA,IgMを同時に測定する.またM蛋白を疑う場合は免疫電気泳動を依頼する. |
予想外の値が認められたとき |
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出典:「最新 臨床検査項目辞典」監修:櫻林郁之介・熊坂一成
©Ishiyaku Publishers,Inc.,2008.
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JCCLS共用基準範囲
基準範囲 |
861~1747mg/dL JCCLS(日本臨床検査標準協議会)が健常者の大規模調査データをもとに、日本国内で共通に利用可能な基準範囲として設定したもので、日本医師会をはじめとする関連団体の賛同を得て公表された基準範囲です. |
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製品情報
オートワコー IgG・N
添付文書記載の |
参考基準範囲 血清* 870~1700mg/dL 髄液*2 1.63~3.15mg/dL 尿*3 0.20~6.50mg/day *血清蛋白基準範囲設定プロジェクトチーム:臨床病理,特集101号,207-209(1996). *2三輪英人:日本臨床,62(増刊号11),166-169(2004). *3Hemmingsen L, Skaarup P:Scand. J. Clin Lab. Invest.35,347-353(1975). <判定上の注意> |
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