略称
F-Chol
別名
non-esterified cholesterol
項目名称
遊離型コレステロール
臨床的意義
- 本検査は下記の場合に行われる.
①肝実質障害やLCAT異常症が疑われるとき.
②Cholの吸収や異化,リポ蛋白代謝の指標として. - 一般に遊離Chol(F-Chol)は絶対値よりもT-Cholに対するエステル比×100(%)[(T-Chol-F-Chol)/T-Chol]が利用され,T-Cholとともに測定しエステル比を指標とする.エステル比が異常低値(F-Chol高値)の場合にはLCAT活性の低下が主な原因と考えられ,LCAT欠損症,アポA-Ⅰ異常,急性肝炎極期,劇症肝炎,肝硬変,閉塞性黄疸などが考えられる.
基準値・異常値
基準値 | 30~60mg/dl |
---|---|
高値 |
糖尿病,甲状腺機能低下症,ネフローゼ症候群,閉塞性黄疸,LCAT欠損症,経口避妊薬服用,多発性骨髄腫 |
低値 | 肝硬変,甲状腺機能亢進症,消化不良症候群,低リポ蛋白血症,貧血,Addison病,悪液質,肝細胞障害次に必要な検査各種脂質検査,肝機能検査,耐糖能障害,原疾患の検索,冠動脈疾患の有無,家系調査などを行う. |
予想外の値が認められたとき |
|
出典:「最新 臨床検査項目辞典」監修:櫻林郁之介・熊坂一成
©Ishiyaku Publishers,Inc.,2008.
無断転載を禁止します
「最新 臨床検査項目辞典」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受け、当社が転載しているものです。
転載情報の著作権は医歯薬出版株式会社に帰属します。
製品情報
Lタイプワコー 遊離コレステロール
添付文書記載の |
参考正常値* 31~64mg/dL *当社 社内データ. |
---|