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直接ビリルビン

略称

D-Bil,DB

別名

抱合型ビリルビン

項目名称

直接ビリルビン

臨床的意義

基準値・異常値

基準値 0.0~0.3mg/dl
高値

急性肝炎,慢性肝炎,劇症肝炎,肝硬変,肝癌,アルコール性肝炎,自己免疫性肝炎,薬剤性肝障害,急性妊娠性脂肪肝,急性肝内胆汁うっ滞,良性反復性肝内胆汁うっ滞,肝膿瘍,レプトスピラ症,原発性胆汁性肝硬変,原発性硬化性胆管炎,閉塞性黄疸(良性:胆道系の炎症および結石,悪性:胆道系および膵頭部の腫瘍),Dubin-Johnson症候群,Rotor症候群,ヘモクロマトーシス,Wilson病,Byler病(乳児),Alagille症候群(乳児),先天性胆道閉鎖症(新生児),新生児肝炎


次に必要な検査

  • 直接ビリルビンが優位な黄疸の場合は,肝細胞性黄疸,肝内胆汁うっ滞,体質性黄疸と閉塞性黄疸を鑑別する必要がある.胆汁酸を含む一般肝機能検査,肝炎ウイルス検査,腹部超音波検査を併せて行う.
  • 肝内,肝外胆管の拡張があれば閉塞性黄疸と診断し,CT,MRCP,ERCPまたはPTCなどの画像検査をさらに行って原因疾患を検索する.胆管拡張がなければ,肝細胞性黄疸と肝内胆汁うっ滞との鑑別が必要になる.
  • 肝細胞性黄疸(ウイルス肝炎,自己免疫性肝炎,薬剤性肝障害,アルコール性肝障害,肝硬変など)ではAST,ALTの上昇が胆道系酵素(ALP,LAP,γ-GT)の上昇より高度になり,肝内胆汁うっ滞(急性肝内胆汁うっ滞,原発性胆汁性肝硬変,原発性硬化性胆管炎)では胆道系酵素上昇がAST,ALT上昇より高度となることが一つのポイントになる.
  • これらの異常がなければ体質性黄疸を考え,ICG,BSP,尿中コプロポルフィリン分画などを測定し,診断を進めていく.
予想外の値が認められたとき
  • 検査前の患者の薬剤服用の有無,採血前の溶血の有無,検体の保存状況(遮光)などを確認する.また,δ-ビリルビンが多いと直接ビリルビンは高値となり,抱合型ビリルビンを正確に反映しないことにも留意する必要がある.

出典:「最新 臨床検査項目辞典」監修:櫻林郁之介・熊坂一成
©Ishiyaku Publishers,Inc.,2008.
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製品情報

添付文書記載の
測定結果
の判定法

参考正常値 0~0.4mg/dL


*秋山建児,牧野 勲:臨床医,19(増刊号),242-244(1993).

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