補体第3成分,β1C/β1Aグロブリン
項目名称
C3
臨床的意義
- 補体成分C3,C4は,CH50と併せて測定し,SLE,悪性関節リウマチなどの診断,活動性の指標,治療の指標として用いる.
- C3は古典経路(免疫複合体などにより活性化),第2経路(菌体成分などで活性化)ならびにレクチン経路の合流点にあたり,いずれの補体経路にも関与している.
- C3,C4,CH50を同時に測定することにより,補体活性化経路の推測に役立つ.すなわち,CH50低下,C4低下は古典経路の活性化を,CH50低下,C4正常,C3低下では第2経路の活性化を推測する.
- まれではあるがC3欠損症が存在する.この場合にはCH50は著しい低値となり,易感染性を示す.
基準値・異常値
基準値 | 86~160mg/dl(参照値) |
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高値 |
感染症,炎症,悪性腫瘍で上昇する.臨床的な意義は少ない. 次に必要な検査CH50,C4を同時に測定し,①補体系の活性化による低下か,もしそうなら古典経路,第2経路のいずれの活性化による低下か,②補体成分の産生低下によるか,あるいは,③in vitroにおける低下か,を推測する.免疫複合体疾患を疑えば流血中免疫複合体の測定,抗核抗体をはじめとする自己抗体の測定を行う. |
低値 | 全身性エリテマトーデス(SLE),悪性関節リウマチ,混合性結合組織病,血清病,膜性増殖性糸球体腎炎,急性糸球体腎炎,慢性肝炎,肝硬変,C3欠損症,I(C3b inactivator)欠損症など次に必要な検査CH50,C4を同時に測定し,①補体系の活性化による低下か,もしそうなら古典経路,第2経路のいずれの活性化による低下か,②補体成分の産生低下によるか,あるいは,③in vitroにおける低下か,を推測する.免疫複合体疾患を疑えば流血中免疫複合体の測定,抗核抗体をはじめとする自己抗体の測定を行う. |
出典:「最新 臨床検査項目辞典」監修:櫻林郁之介・熊坂一成
©Ishiyaku Publishers,Inc.,2008.
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JCCLS共用基準範囲
基準範囲 |
73~138mg/dL JCCLS(日本臨床検査標準協議会)が健常者の大規模調査データをもとに、日本国内で共通に利用可能な基準範囲として設定したもので、日本医師会をはじめとする関連団体の賛同を得て公表された基準範囲です. |
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製品情報
オートワコー C3・N
添付文書記載の |
参考正常値* 血清 65~135mg/dL *菅野剛史, 他:機器・試薬,20,817-821(1997). <判定上の注意> |
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