塩酸リドカイン
項目名称
リドカイン
臨床的意義
- リドカインは,局所麻酔薬として開発されたが,抗不整脈薬としても広く使用されている.有効治療血中濃度の範囲が狭く,コントロールに注意を要する.
- リドカインの血中濃度を測定し,その結果に基づき当該薬剤の投与量を精密に管理した場合に,特定薬剤治療管理料を月1回に限り算定できる.
- 一般的に,血中薬物濃度測定の目的と意義は次のとおりである.
①過剰投与による副作用の防止.
②薬物中毒の診断と治療.
③薬物相互作用が懸念される状況.
④薬物維持量のモニター.
⑤患者の服薬状況のチェック.
⑥個々の患者の病態に応じた治療計画.
適応症
- 硬膜外麻酔,伝達麻酔,浸潤麻酔,表面麻酔などの麻酔薬
- 期外収縮(心室性,上室性),発作性頻拍(心室性,上室性),急性心筋梗塞時および手術に伴う心室性不整脈の予防
基準値・異常値
有効治療濃度 | 1.2~5.0μg/ml |
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副作用 |
今後の検査の進め方
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出典:「最新 臨床検査項目辞典」監修:櫻林郁之介・熊坂一成
©Ishiyaku Publishers,Inc.,2008.
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製品情報
エミット リドカインアッセイ
添付文書記載の |
<参照治療域> 本法は血清又は血漿中に含まれるリドカイン濃度1~12μg/mLを正確に測定します.血清リドカイン濃度1.5~5μg/mLで、大多数の患者は十分な治療効果が得られます.* <測定結果の判定> ・ 測定結果は機器により自動的に計算されます.結果を再計算する必要はありません. <判定上の注意> 高濃度検体を希釈する場合は、適切な希釈液(キャリブレータ0)の使用、希釈の正確さ、薬剤代謝物への特異性が測定結果の正確性に影響します. * Stargel WW and Routledge PA: Lidocaine - Therapeutic use and serum concentration monitoring, in Taylor WJ and Finn AL (eds.): Individualizing Drug Therapy: Practical Applications of Drug Monitoring, vol. 3, Gross, Townsend, Frank, Inc., New York, 1981, pp. 48-67. |
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