抗ストレプトリジンO価,ASLO
項目名称
ASO
臨床的意義
- 溶連菌感染症のスクリーニング検査として広く用いられている(急性糸球体腎炎,リウマチ熱などの診断根拠の一つとして先行する溶連菌感染症を診断したいとき).
- ASO価より,溶連菌の感染を推測する.急性期と回復期のペア血清で2管以上の抗体価の上昇があれば,溶連菌感染を示唆する.
- 毒素中和反応によるASOはIgG抗体であるから,通常,溶連菌感染後2週目頃より上昇し,4~5週でピークとなり,その後しだいに減少すると考えられる.したがって,測定にあたっては感染の時期を考慮し,ペア血清をとることが重要であり,不適当な時期の1回だけの抗体価では判定は困難である.
- ペア血清による有意の上昇がみられれば信頼は高い.しかし,A群以外の溶連菌でも産生されることがあり(C,G群),かつA群でも菌型によっても菌体外毒素の産生には差が存在する.したがって上昇していなくても溶連菌の感染症がないとはいいきれない.溶連菌感染症で陽性率は50~85%程度といわれる.
基準値・異常値
基準値 | 成人:160IU/ml以下、小児:250IU/ml以下 |
---|---|
高値 |
A群溶連菌感染症(猩紅熱,丹毒,急性扁桃腺炎,血管性紫斑病など),急性糸球体腎炎,リウマチ熱 次に必要な検査
|
予想外の値が認められたとき |
|
出典:「最新 臨床検査項目辞典」監修:櫻林郁之介・熊坂一成
©Ishiyaku Publishers,Inc.,2008.
無断転載を禁止します
「最新 臨床検査項目辞典」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受け、当社が転載しているものです。
転載情報の著作権は医歯薬出版株式会社に帰属します。
製品情報
LTオートワコー ASO
添付文書記載の |
参考正常値* 成人 160IU/mL以下 小児 250IU/mL以下 *日本臨床53巻・1995年増刊号 下巻,121-125. <判定上の注意> |
---|