TgAb
サイログロブリン抗体,サイロイドテスト
項目名称
抗サイログロブリン抗体
臨床的意義
- 橋本病,Basedow病などの自己免疫性甲状腺疾患の診断に有用である.
- 自己免疫性甲状腺疾患での抗サイログロブリン抗体陽性率は,橋本病では75~90%,Basedow病では60~80%である.陽性率は抗TPO抗体に劣るが,抗TPO抗体陰性例での陽性例も認められるので自己免疫性甲状腺疾患の除外には両抗体の測定が望ましい.橋本病,Basedow病ともに高率に陽性となるため,測定値にかかわらず両者の鑑別に用いることはできない.
- 一般成人での陽性率は約5~10%であり,加齢とともに20%以上に上昇するため,本抗体陽性のみでは自己免疫性甲状腺疾患とは診断できないが,抗体陽性かつ甲状腺腫または甲状腺機能異常が存在する場合には診断できる.
- 抗TPO抗体と同様,本抗体が陽性の場合には,①妊婦では2/3に出産後甲状腺機能異常を生じる,②インターフェロン治療後の甲状腺機能異常発生率が高い,③潜在性甲状腺機能低下症では自己抗体陰性者よりも約2倍高率に顕性低下症に移行する,などの報告がある.したがって,陽性者に対しては甲状腺機能の経過観察が必要である.
- 甲状腺原発悪性リンパ腫は橋本病患者では70倍以上のリスク上昇が報告されており,急速に増大する甲状腺腫で本検査が陽性の場合は本症についての検討が必要である.
- 抗サイログロブリン抗体はサイログロブリンの測定に干渉するため,甲状腺分化癌の経過観察にサイログロブリンを用いる場合には本抗体が陰性であることを確認しておく必要がある.
- 保険上,高感度測定法(RIA,EIA,CLIA)とサイロイドテスト(PA)による測定を同時に行った場合は主たるもののみの算定となる.
基準値・異常値
基準値 | RIA:0.3U/ml未満、EIA:0.3U/ml未満、CLIA:34IU/ml以下、PA:100倍未満 |
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高値 |
【陽性】
次に必要な検査甲状腺機能検査. |
出典:「最新 臨床検査項目辞典」監修:櫻林郁之介・熊坂一成
©Ishiyaku Publishers,Inc.,2008.
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製品情報
アキュラシード TgAb
添付文書記載の |
参考正常値 15IU/mL以下(血清) (160例で測定して得られた場合の参考正常値) <判定上の注意> ・参考正常値は、測定条件や検体によって異なる場合がありますので、各施設で設定することが望まれます. ・検体中に非特異反応物質(異好性抗体等)が存在する場合は、正しい測定結果が得られないことがありますので、測定結果の判定は他の検査や臨床症状等を考慮して担当医師が総合的に判断してください. |
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