黄体形成ホルモン
項目名称
LH
臨床的意義
- LH,FSHは,男女性機能の中心をなす精巣および卵巣を調節する下垂体ホルモンである.したがって,男性では精巣機能障害の診断に,女性では排卵障害の診断に用いられる.
- LH,FSHの測定意義は,下垂体のこれらゴナドトロピンの産生分泌能を知るのみならず,視床下部LH-RHの分泌能,さらに卵巣・精巣の機能をも知ることにある.
- なお通常は,テストステロン,エストロゲンなどの性ステロイドや負荷テストGn-RHテストなどと組み合わせて測定される.
基準値・異常値
基準値 | 女性:卵胞期 1.8~10.2mIU/ml 排卵期 2.2~88.3mIU/ml 黄体期 1.1~14.2mIU/ml 閉経後 5.7~64.3mIU/ml 男性:0.8~5.7mIU/ml |
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高値 |
精巣機能低下症,卵巣性無月経,多嚢胞卵巣症候群(LHは持続的高値,FSHは正常レベル),Turner症候群,Klinefelter症候群 次に必要な検査〈女性〉
〈男性〉
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低値 | 下垂体性精巣機能低下症,視床下部性精巣機能低下症,視床下部性無月経,下垂体機能低下症,Kallman症候群,神経性食欲不振症次に必要な検査〈女性〉
〈男性〉
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予想外の値が認められたとき |
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出典:「最新 臨床検査項目辞典」監修:櫻林郁之介・熊坂一成
©Ishiyaku Publishers,Inc.,2008.
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製品情報
アキュラシード LH
添付文書記載の |
参考基準範囲*,*2 男性 2.2~8.4mIU/mL 女性(卵胞期) 1.4~15mIU/mL (排卵期) 8~100mIU/mL (黄体期) 0.5~15mIU/mL (閉経後) 11~50mIU/mL <判定上の注意> ・検体中に非特異反応物質(異好性抗体等)が存在する場合は、正しい測定結果が得られない場合があります.測定結果に基づく臨床診断は、臨床症状や他の検査結果等と合わせて担当医師が総合的に判断して下さい. *坂倉啓一 他:ホルモンと臨床,52(9),929-943(2004). *2坂倉啓一 他:ホルモンと臨床,53(5),123-129(2005). |
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