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ヒト絨毛性ゴナドトロピン

略称

hCG

項目名称

ヒト絨毛性ゴナドトロピン

臨床的意義

基準値・異常値

基準値 ・男性,非妊婦 :0.7mIU/ml以下

・妊婦
妊娠3週 :0~50mIU/ml
妊娠4週 :20~500mIU/ml
妊娠5週 :500~5,000mIU/ml
妊娠6週 :3,000~19,000mIU/ml
妊娠8週 :14,000~169,000mIU/ml
妊娠12週:16,000~160,000mIU/ml
妊娠24週:2,500~82,000mIU/ml
妊娠36週:2,400~50,000mIU/ml
高値

妊娠,絨毛性疾患(胞状奇胎,絨毛癌など),多胎妊娠,異所性hCG産生腫瘍


次に必要な検査

  • hCG測定により妊娠を診断し,超音波断層法を用いて胎嚢の有無や児心拍を確認し,妊娠経過を観察する.性器出血,下腹痛,腹腔内出血や貧血などの臨床症状がある場合や超音波断層検査に異常がある場合は,流産,子宮外妊娠などの異常妊娠を疑い,超音波断層検査やhCG値をフォローする.妊娠週数によりhCG値が異なり,個体差も多いので経過を観察する場合,その推移が大切である.
  • また,測定値が上昇しているにもかかわらず,胎嚢が認められない場合には,子宮外妊娠を念頭に注意深く経過を観察する.血中hCG 1,000IU/lを超えた時点で経腟超音波断層装置で胎嚢が確認されない場合,子宮外妊娠を疑い注意する.
  • 絨毛性疾患が疑われた場合,超音波断層法を含む画像診断,hCGβ-サブユニットやhCG-CTPの測定などの精査を必要とする.胞状奇胎の場合には,子宮が妊娠週数に比し大きく,hCG値も高く,流産徴候を伴っていることが多い.絨毛性疾患の治療効果および寛解判定などの指標にも有用である.
低値 流産,子宮外妊娠

次に必要な検査

  • hCG測定により妊娠を診断し,超音波断層法を用いて胎嚢の有無や児心拍を確認し,妊娠経過を観察する.性器出血,下腹痛,腹腔内出血や貧血などの臨床症状がある場合や超音波断層検査に異常がある場合は,流産,子宮外妊娠などの異常妊娠を疑い,超音波断層検査やhCG値をフォローする.妊娠週数によりhCG値が異なり,個体差も多いので経過を観察する場合,その推移が大切である.
  • また,測定値が上昇しているにもかかわらず,胎嚢が認められない場合には,子宮外妊娠を念頭に注意深く経過を観察する.血中hCG 1,000IU/lを超えた時点で経腟超音波断層装置で胎嚢が確認されない場合,子宮外妊娠を疑い注意する.
  • 絨毛性疾患が疑われた場合,超音波断層法を含む画像診断,hCGβ-サブユニットやhCG-CTPの測定などの精査を必要とする.胞状奇胎の場合には,子宮が妊娠週数に比し大きく,hCG値も高く,流産徴候を伴っていることが多い.絨毛性疾患の治療効果および寛解判定などの指標にも有用である.
予想外の値が認められたとき
  • 非妊娠時に高値が認められた場合,異所性hCG産生腫瘍の可能性がある.卵巣,子宮,乳腺,肺,膀胱,消化器,色素細胞(メラノーマ)などの悪性腫瘍の報告がある.

出典:「最新 臨床検査項目辞典」監修:櫻林郁之介・熊坂一成
©Ishiyaku Publishers,Inc.,2008.
無断転載を禁止します

「最新 臨床検査項目辞典」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受け、当社が転載しているものです。
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製品情報

添付文書記載の測定結果
の判定法

参考基準範囲

男性        <5.0mIU/mL

女性 非妊婦    <5.0mIU/mL
妊娠4週   5~100mIU/mL
妊娠5週   200~3,000mIU/mL
妊娠6週   10,000~80,000mIU/mL
妊娠7~14週 90,000~500,000mIU/mL
妊娠15~26週 5,000~80,000mIU/mL


<判定上の注意>
・基準範囲は様々な要因により変動する可能性がありますので、各施設にて適した値を設定して下さい.
・検体中に非特異反応物質(異好性抗体等)が存在する場合は、正しい測定結果が得られない場合があります.測定結果に基づく臨床診断は、臨床症状や他の検査結果等と合わせて担当医師が総合的に判断して下さい.


*Nader R et al.:Tietz Textbook of Laboratory Medicine, 7th Ed. P1401(2022).

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